ベートーヴェンのお話
芦屋市のピアノ教室「カノンピアノ」です。
5月30日(土)桐朋学園の茨木教室で
「村上弦一郎 ピアノ公開レッスン」が終了しました。
小学校3年生から高校3年生の方が出演されました。
その中で2名の方が、
ベートヴェンのピアノソナタ「テンペスト」の1楽章を弾かれました。
ベートヴェンの楽譜は沢山の出版社から出ていますが、ヘンレ版にはベートヴェンの自筆譜が掲載されています。
それを見ると、ベートヴェンは最初から、
このソナタを書こうと思っていたわけでは無いと云う事がわかる、
楽譜が掲載されています。
村上先生のお話は、
ベートヴェンの楽譜や思いの「真の意味を見出す」お話
から始まりました。
ベートヴェンは沢山の曲のスケッチを持っていたようです。
それは、ピアノかヴァイオリン、室内楽か交響曲、協奏曲など、何に変化していくのか解らないスケッチです。
ただ、村上先生がおっしゃるには、
ベートヴェンの曲全ては、交響曲第9番の「歓喜の歌」に向かって常に作曲されているように思う、
とのことでした。
ベートヴェンの自筆譜には、確かにピアノソナタになるのかどうか解らない譜面が残されています。
興味深いお話でした。
又、ベートヴェンの「才能」とは一言で言い表せない、
底深い能力の存在を、新たに認識した気がしました。
そんな事は良く解っていたことですが、「一人の人間として生きた真実がそこに確かにある!」・・
との思いが、その自筆譜から湧き上ってくるように思いました。
村上先生のお話は、ただ曲を分析するだけでなく、
その作曲家の思いや、作曲家が生きていた時代を思わせるお話で、レッスンに引き込まれてしまいます。
ピアノを弾くことだけでなく、音楽を色々な角度から紐解くことは、とても面白いことです。
時々、このような公開レッスンで、学生時代に何気なくやり過ごしてしまったお話を聞くことは、とても大切なことだと思います。
ピアノの弾き方等の公開レッスンも確かに大切なことですが、
改めて古典と云われるバッハなどの大切さを知る、良い機会にもなりました。
村上先生、貴重なお話満載の、公開レッスンをありがとうございました。
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