ピアノ・スタンウェイの紹介
ピアノの最高峰と云われるスタンウェイ!
私がこのピアノに出会ったのは高校生の桐朋の夏期講習でした。
いつものピアノよりも黒鍵の幅が細いと感じ、とても怖かったのを覚えています。
また、鍵盤の深さやペダルにも、いつものピアノとは違った印象を持ちました。
それからはスタンウェイピアノの事が気になって仕方がありませんでした。
私が習っていた井口基成先生は、定期的に関西に来られていて、そちらでも家にある同じメーカーのピアノでしたが、
先生が「東京に来るように!」・・と言って下さってお伺いした
先生のご自宅のレッスン室には、2台のスタンウェイが並んでいました。
井口先生のレッスンは怖かったのですが、私はスタンウェイが弾ける嬉しさで通っていたのを覚えています。
スタンウェイはこんな音色にしたい!・・と思って弾くと、それに応えようとしてくれます。
井口先生のお宅のスタンウェイでバッハを弾かせて頂いた時に、余り褒めて下さらない先生が
「きれいにフレージング出来たね!音色がきれいにだね!」
と言って下さった時は、本当に嬉しかったです。
スタンウェイは少しの指のタッチにも敏感に反応し、その思いに応えようとしてくれます。
ピアノから寄り添ってくれる感じ!・・と云うのが私の感覚にピッタリします。
それからはスタンウェイが欲しくて何度も両親に相談致しました。
桐朋に合格して、お祝いに父がハンブルグ・スタンウェイを買ってくれた時は本当に嬉しくて、
遅くまで一生懸命練習したのを覚えています。
ハンブルグスタンウェイの深く包み込むような音色が、好きでたまりませんでした。
その後母も(母もピアノを弾いていました)自身のスタンウェイピアノが欲しいと、母はニューヨーク・スタンウェイを購入致しました。
ニューヨーク・スタンウェイはとても馬力があって、魂を吸い取られるほど疲れを感じます。
ハンブルグとはまた違った音色ですが、どちらも今の私には大切な存在です。
また、ニューヨーク・スタンウェイを弾く時、母の事を思い出します。
今、この2台のスタンウェイをレッスン室に置いています。
時を重ねても錆びない音色が、スタンウェイの魅力でもあります。
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